仕事で一日中パソコンを触っていると、「肩こりや手首の痛みがつらい」「ノートPC付属のタッチパッドでは作業効率が落ちる」と感じることはありませんか。そんなとき、きちんと選んだ“仕事用マウス”は、疲れにくさと作業スピードを大きく変えてくれます。本記事では、人気の10モデルを比較しながら、あなたの働き方に合った1台の選び方とおすすめをわかりやすく解説します。
選ぶための重要ポイント
まずは「どのマウスが自分に合うのか」を判断するために、押さえておきたいポイントを整理します。
① 仕事環境(自宅・オフィス・出張)
- 自宅・固定のデスクで仕事が中心
→ 大型で高機能なマウス(MX Master 3Sなど)が◎。長時間操作の快適さを優先。 - オフィスと自宅の両方で作業
→ Bluetooth+USBレシーバー両対応のモデルや、マルチペアリング対応モデル(Signature Plus M750、M650 など)が便利です。 - 出張やノマドワークが多い
→ 薄型・軽量のモバイルマウス(PEBBLE M350、エレコム Slint、バッファロー BSMBW530NBK など)が持ち歩きやすくおすすめ。
② 接続方式とマルチペアリング
- Bluetooth:USBポートを塞がないのがメリット。ノートPCやタブレットと相性◎。
- USBレシーバー(2.4GHz):遅延が少なく安定しやすい。会社支給PCでBluetoothが制限されている場合にも使いやすい。
- マルチペアリング対応:最大3台までワンタッチ切替できるモデル(MX Master 3S、MX ERGO、Signature Plus M750 など)は、自宅PC・会社PC・タブレットを行き来する人に非常に便利です。
③ 静音性
- オープンスペースのオフィスや、家族が近くにいる在宅環境では静音スイッチがかなり快適です。
- MX Master 3S、ERGO M575S、Signature Plus M750、PEBBLE M350、EX-G M-XGM30BBSKBK、BSMBW530NBKなどは「静音クリック」をうたうモデルです。
④ エルゴノミクス(疲れにくさ)
- 手首や腕の負担を減らしたい人は、
- 大型エルゴノミクス形状:MX Master 3S、Signature M650、EX-G など
- トラックボール:MX ERGO、ERGO M575S(腕を動かさず親指だけで操作)
- マイクロソフト Sculpt Ergonomic Mouse:手首の角度を保ち、自然な姿勢を維持しやすい設計
を検討するのがおすすめです。
⑤ ボタン数・スクロール機能
- 戻る/進むボタンがあるとブラウジングや資料チェックが段違いに効率アップ。
- ロジクールの「SmartWheel/MagSpeed」搭載モデル(MX Master 3S、Signature M650、Signature Plus M750)は、細かな行単位スクロールと高速スクロールを自動切替でき、長い資料やExcel作業に向きます。
⑥ 予算感
- ハイエンド(1万円前後〜):MX Master 3S、MX ERGO など
- 中価格帯(4,000〜7,000円前後):Signature Plus M750、Signature M650、EX-G、ERGO M575S、Sculpt Ergonomic など
- エントリー・モバイル重視(〜4,000円前後):PEBBLE M350、Slint、BSMBW530NBK など
製品の比較一覧
| 製品名 | タイプ | 接続方式 | 特徴ひとことで | 向いている人 | おすすめ度 |
|---|---|---|---|---|---|
| ロジクール MX Master 3S | 高機能エルゴノミクス | Bluetooth+USBレシーバー | 8,000DPI・ガラス面対応・高速スクロール・静音 | PC作業時間が長く、複数PCを使う人 | ★★★★★ |
| ロジクール MX ERGO | トラックボール(可変傾斜) | Bluetooth+USBレシーバー | 0〜20°の傾斜で腕の動きを最小化 | 肩・腕の負担をとにかく減らしたい人 | ★★★★★ |
| ロジクール Signature Plus M750 | ミドルクラス エルゴ | Bluetooth+USBレシーバー | SmartWheel的スクロール+静音+3台切替 | コスパ重視で、マルチデバイス作業する人 | ★★★★☆ |
| エレコム EX-G M-XGM30BBSKBK | エルゴノミクス | Bluetooth | 整形外科医監修の形状&静音ボタン | 日本人向けフィット感重視の人 | ★★★★☆ |
| ロジクール ERGO M575S | トラックボール | Bluetooth+USBレシーバー | 親指トラックボール+静音クリック | ARMを動かしたくない・省スペース派 | ★★★★☆ |
| ロジクール PEBBLE M350 | 薄型モバイル | Bluetooth+USBレシーバー | 極薄・軽量・静音で持ち歩き特化 | ノートPCと一緒に持ち歩く人 | ★★★★☆ |
| エレコム Slint M-TM10BBBK | 薄型モバイル | Bluetooth | 厚さ28mm・BlueLED・収納ポーチ付 | 出張・外回りが多いビジネスパーソン | ★★★★☆ |
| ロジクール Signature M650 | ミドルクラス エルゴ | Bluetooth+USBレシーバー | SmartWheel・握りやすい標準エルゴ | 初めて仕事用マウスを買い替える人 | ★★★★☆ |
| マイクロソフト Sculpt Ergonomic Mouse | エルゴノミクス | USBレシーバー | 右手専用の独特な角度で手首を守る | マイクロソフト好き・手首痛に悩む人 | ★★★★☆ |
| バッファロー BSMBW530NBK | 薄型モバイル | USBレシーバー | 厚さ26mm・静音・MIL規格準拠の耐衝撃 | 低価格でスリムな国産マウスを選びたい人 | ★★★★☆ |
各モデルの特徴とメリット・デメリット
ロジクール MX Master 3S
特徴
- 8,000DPIセンサーでガラス面でもトラッキング可能(厚さ4mm以上のガラス)
- MagSpeedホイールで、1秒に1,000行スクロール可能な高速モードと精密モードを自動切替
- Quiet Click仕様でクリック音が大幅低減
- BluetoothとUSBレシーバー(Logi Boltなど)両対応で、最大3台をEasy-Switch切替
メリット
・Excelやブラウザでの長い資料スクロールが圧倒的に快適
・手のひら全体を支える形状で、長時間作業でも疲れにくい
・複数PCを切り替えて使うテレワーカーに最適
デメリット
・サイズが大きめで、手が小さい人には少し持ちづらく感じる場合も
・価格は今回のラインナップの中でも上位クラス
こんな人におすすめ
・「マウスにしっかり投資して作業効率を上げたい人」
・「常にPCで作業していて、肩・手首の疲れを感じている人」

私も在宅用で使用しています。
ロジクール MX ERGO
特徴
- 親指操作のトラックボールタイプ
- 本体角度を0°と20°で切り替えられる可変ヒンジにより、自然な手首角度を維持しやすい設計
- マルチペアリング対応で、複数PCをシームレスに操作
メリット
・腕・肩をほとんど動かさないため、肩こり・腱鞘炎対策として人気
・狭いデスクでもマウスを動かすスペースが不要
・トラックボールに慣れれば細かなポインタ操作もやりやすい
デメリット
・トラックボールに慣れるまで数日〜数週間かかることも
・持ち運びにはあまり向かず、据え置き前提
こんな人におすすめ
・「肩や腕の痛みをとにかく軽減したい人」
・「デスクスペースが狭い環境で仕事している人」
ロジクール Signature Plus M750
特徴
- ロジクールのミドルクラス仕事用マウス
- SmartWheel系のスクロール機構で精密スクロールと高速スクロールを両立
- 最大3台のデバイスに接続できるEasy Switchボタン搭載
- 静音クリック仕様
メリット
・MX Masterシリーズほど高価ではないが、仕事用として十分な機能
・マルチデバイス+静音の組み合わせで在宅・オフィス双方で使いやすい
・サイズ展開(通常/L)やカラバリもあり、手の大きさに合わせやすい
デメリット
・サイドホイールなどの高機能は非搭載
・非ゲーミング用途に特化しているため、ゲーム用途には向かない
こんな人におすすめ
・「1万円は出したくないけど、仕事用にちゃんとしたマウスが欲しい人」
・「自宅PC・会社PC・タブレットを1台のマウスで切り替えたい人」
エレコム EX-G M-XGM30BBSKBK
特徴
- 整形外科医との共同開発によるエルゴノミクス形状「EX-G」シリーズ
- Bluetooth 5.0接続・5ボタン
- 静音スイッチ採用
メリット
・日本メーカーならではの、日本人の手に合いやすいサイズ感
・「握らない」感覚を意識した形状で、手のひらに自然にフィット
・Bluetooth専用のため、USBポートを圧迫しない
デメリット
・USBレシーバーが必要な環境では使用不可
・デザインはやや「仕事道具感」が強く、好みは分かれる
こんな人におすすめ
・「ロジクール以外の選択肢も検討したい人」
・「日本メーカーのエルゴノミクスマウスを試したい人」
ロジクール ERGO M575S
特徴
- 親指操作のワイヤレストラックボール
- BluetoothとUSBレシーバー両対応
- 静音クリック・長電池寿命(単三電池1本で最長24ヶ月の公称)
メリット
・MX ERGOよりコンパクトで、価格も抑えめ
・トラックボール入門として選びやすい
・省スペースでの据え置き利用に最適
デメリット
・角度調整はなく、MX ERGOほど細かいポジション調整はできない
・トラックボール特有の慣れが必要
こんな人におすすめ
・「初めてトラックボールに挑戦したい人」
・「価格と疲れにくさのバランスを取りたい人」

私も外出用で使用しています。
電池式なので、電池切れたらコンビニに走ってます。
次はMX ERGOにしたいです。
ロジクール PEBBLE M350
特徴
- 厚みが薄く、ポケットやカバンにすっと入るスリム設計
- Bluetooth+USBレシーバー対応
- 1000DPI程度の光学センサー・静音クリック・約18ヶ月の電池寿命
メリット
・見た目がシンプル&おしゃれで、カフェ作業にも馴染む
・静かなカチカチ音で、図書館やコワーキングスペースでも使いやすい
・軽量でモバイル利用に最適
デメリット
・エルゴノミクス形状ではないため、長時間作業にはやや疲れやすい
・ボタン数は3ボタンと最小限
こんな人におすすめ
・「ノートPCと一緒に持ち歩くサブマウスが欲しい人」
・「デザイン性と静音性を重視するライトユーザー」
エレコム Slint M-TM10BBBK
特徴
- 厚さ28mmの薄型Bluetoothマウス
- BlueLEDセンサーで机の小さな凹凸でも正確にトラッキング
- ソフトレザー製収納ポーチ付属
メリット
・薄型ながら4ボタン仕様で「戻る」操作も可能(機種仕様による)
・収納ポーチ付きでカバンの中でも傷がつきにくい
・社用PCを持ち運ぶビジネスパーソンと相性が良い
デメリット
・エルゴノミクス形状ではないため、長時間作業には不向き
・USBレシーバー非対応のため、Bluetoothが使えないPCでは使用不可
こんな人におすすめ
・「出張や外回り用のモバイルマウスが欲しい人」
・「薄型ノート+薄型マウスでカバンを軽くしたい人」
ロジクール Signature M650
特徴
- SmartWheelスクロール搭載で、精密スクロールと高速スクロールを自動切替
- Bluetooth+USBレシーバー対応
- 標準サイズとLサイズがあり、手の大きさに合わせて選べる
メリット
・仕事用マウスの「新しい標準」という立ち位置
・MX Master 3Sほどの機能は不要だけど、快適さは欲しい人にちょうどいい
・サイドボタンで「戻る/進む」操作も快適
デメリット
・サイドホイールなどは非搭載で、超ヘビーユーザーには物足りない場合も
・本格的なエルゴノミクスやトラックボールほどの“負担軽減特化”ではない
こんな人におすすめ
・「はじめて仕事用マウスをちゃんと選びたい」すべての人
・「会社支給のマウスから、個人でアップグレードしたい人」
マイクロソフト Sculpt Ergonomic Mouse
特徴
- 右手専用の独特な“球状”デザインで、手首を自然な角度に保つエルゴノミクスマウス
- 2.4GHzワイヤレス(USBレシーバー)接続
- 合計7ボタン(Windowsボタンなど)で、Office/Windows操作と相性が良い
メリット
・手首のひねりを抑えた姿勢で作業できるため、手首の負担軽減に期待
・Windowsユーザーにとって直感的なボタン配置
・ロジクールとは違う握り心地を試したい人に新鮮
デメリット
・Bluetooth非対応
・形状が独特なため、合う/合わないがハッキリ分かれる
こんな人におすすめ
・「Windows+Office中心の仕事スタイルの人」
・「マウスの形状をとことん手首のラクさで選びたい人」
バッファロー BSMBW530NBK
特徴
- 厚さ26mmのスリムボディで、カバンにすっきり収まる
- BlueLED光学式・無線(2.4GHz)・5ボタン構成
- 静音スイッチ採用、耐衝撃ボディでMIL-STD-810G準拠
メリット
・日本メーカー製で、価格も比較的手頃
・薄型・静音・耐衝撃の3点をおさえたモバイル用として優秀
・「戻る/進む」ボタン搭載で日常のブラウジングも快適
デメリット
・Bluetoothには非対応(USBレシーバー必須)
・エルゴノミクス形状ではなく、長時間据え置き利用だと疲れやすい場合も
こんな人におすすめ
・「コスパ重視で薄型モバイルマウスを選びたい人」
・「会社支給ノートPC用のマウスを自前で用意したい人」
まとめ:働き方から「ベストな1台」を選ぼう
最後に、「どれを選べばいいか」の指針を整理します。
- デスクワーク中心、1日の大半をPC作業に使う人
- → ロジクール MX Master 3S
- 高い快適性と生産性を最大限に引き出したいならこれ一択級。
- → ロジクール MX Master 3S
- 肩・腕・手首の痛みをとにかく軽減したい人
- → MX ERGO / ERGO M575S / Sculpt Ergonomic Mouse
- トラックボールやエルゴノミクス形状で、負担を大きく減らせます。
- → MX ERGO / ERGO M575S / Sculpt Ergonomic Mouse
- 自宅・会社・タブレットなど複数デバイスを行き来する人
- → Signature Plus M750 / Signature M650 / MX Master 3S
- マルチペアリング&静音で、オフィスでも在宅でも使いやすい万能タイプ。
- → Signature Plus M750 / Signature M650 / MX Master 3S
- 出張やノマドワークが多い人
- → PEBBLE M350 / エレコム Slint / バッファロー BSMBW530NBK
- 薄型・軽量・静音で、持ち歩きストレスを最小限に。
- → PEBBLE M350 / エレコム Slint / バッファロー BSMBW530NBK
マウスは毎日何千回も触れる“仕事道具”です。
「安いから」「とりあえず」で選ぶのではなく、自分の働き方と体の負担から逆算して選ぶことで、作業スピードも快適さも大きく変わります。
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を、公式サイトや通販サイトの商品ページでチェックして、自分のデスク環境にぴったりの1台を選んでみてください。

