「おいしいトーストが食べたくて高級トースターを調べ始めたけれど、種類が多すぎて違いが分からない…」と感じていませんか?
この記事では、パナソニック・アラジン・ツインバード・シャープなど国内で人気の高級トースター9台を、“焼き方の違い”と“使い勝手”の観点からまとめて比較します。
選ぶための重要ポイント
1. 「焼き方のテクノロジー」でざっくり分ける
国内の高級トースターは、大きく次の4タイプに分けられます。
スチーム系(パンの水分をキープして焼く)
- パナソニック ビストロ オーブントースター
独自の「遠近トリプルヒーター」と「インテリジェント制御」で、厚みや冷凍かどうかに応じて7,200通りのプログラムから自動制御し、外サク中ふんわりのトーストを実現。120〜260℃の8段階温度設定と15のオートメニューで、オーブン料理もこなします。 - シャープ ヘルシオ トースター(ヘルシオ グリエ)
100℃以上に加熱した過熱水蒸気を熱源とし、40mLの大容量タンクからたっぷりの水蒸気を庫内に充満。パンを水で包みながら焼くことで、表面サクッ、中モチっとした食感に仕上げます。 - BRUNO crassy+ スチーム&ベイク トースター
5mLの水でスチームを発生させて一気に高温で焼き上げる「スチームモード」搭載。水蒸気と熱風のダブル加熱で、パンはサクふわ、お惣菜はできたてのような食感に。コンベクションモード、ノーマルモードも選べる3モード構成です。
グラファイト(遠赤の超速加熱でサクもち)
- アラジン グラファイト グリル&トースター
遠赤グラファイトヒーターでわずか0.2秒で発熱し、外はカリッ、中はモチっとした極上トーストが特徴。
付属のグリルパンを使えば、330℃まで高温になり、焼く・煮る・蒸す・炊く・スイーツなど多彩なオーブン料理にも対応します。
コンベクション系(“小さなオーブン”として使える)
- タイガー コンベクションオーブントースター「やきたて」
熱風コンベクション+断熱Wガラス構造で熱を庫内に閉じ込め、焼きムラを抑えたトーストやオーブン料理が可能。ワイド庫内で3〜4枚のトーストや約25cmのピザも焼けます。 - アイリスオーヤマ コンベクションオーブン
ファンで熱風を対流させ、揚げ油なしで唐揚げやフライが作れるノンフライ調理に対応。スチーム機能付きモデルでは、パンをしっとり焼きつつ、お惣菜の温め直しも得意です。 - デロンギ ディスティンタ・ペルラ オーブン&トースター
8.5Lのコンパクト庫内ながら、オーブン・グリル・保温の3機能を搭載。上下ヒーターと220℃までの温度設定で、ピザやグラタンなど幅広い料理に対応します。
センサー・マイコン制御系(焼き加減おまかせ)
- ツインバード 匠ブランジェ トースター
温度センサーとマイコン制御で、パンの種類に合わせた火入れを自動でコントロール。遠近2種類のヒーターで内部と表面をバランスよく加熱し、ロールパンやバゲットも “外カリ中ふわ”に焼き上げます。 - 象印 こんがり倶楽部 EQ-JA22
上下2本ずつ(計4本)のヒーターを約1000Wで交互に制御する「高火力スイッチヒーティング」で、揚げ物のリベイクやピザを焦がさずサクッと仕上げる設計。
2. 「パン専用」か「ミニオーブン」かを決める
- パンをとにかくおいしく → 専用機型
- ビストロ、アラジン、匠ブランジェ、ヘルシオ、BRUNO などはトーストとパンのリベイクに特化したモードが充実しており、「パンの味優先」の人に向きます。
- 揚げ物・グラタン・おかずもよく作る → コンベクション/オーブン型
- タイガーやアイリスオーヤマ、デロンギは、熱風コンベクションや広い庫内で“ほぼオーブンレンジの代わり”に使えるのが強みです。
3. 何枚焼くか・どこに置くかをイメージする
- 食パン4枚・ピザ25cmを一度に焼きたい → アラジン、BRUNO、タイガー、アイリスのワイド庫内モデルが候補。
- 2枚+コンパクト重視 → ビストロ、匠ブランジェ、象印 EQ-JA22 などスリムなモデルが使いやすいです。
製品の比較一覧(おすすめ度つき)
| メーカー/製品名 | 方式・特色 | 向いている用途 | こんな人に | おすすめ度 |
|---|---|---|---|---|
| パナソニック ビストロ オーブントースター | 遠近トリプルヒーター+インテリジェント制御、15オートメニュー | トースト、冷凍パン、グラタン、焼き芋まで幅広く | 「高級トースター1台でパンも料理も完結させたい」 | ★★★★★ |
| アラジン グラファイト グリル&トースター | 遠赤グラファイトヒーター、330℃グリルパン付属 | トースト、グリル、煮込み、スイーツ | 「サクもちトーストとレトロデザインにこだわりたい」 | ★★★★★ |
| ツインバード 匠ブランジェ トースター | 温度センサー+マイコン/遠近2種類ヒーター | バゲットやロールパンの焼き分け | 「パンの種類ごとにベストな焼き方をお任せしたい」 | ★★★★☆ |
| シャープ ヘルシオ トースター(ヘルシオ グリエ) | 過熱水蒸気が主熱源、40mLタンク | トースト、クロワッサン、お惣菜のリベイク | 「水分感のあるパンやお惣菜の温め直しを重視」 | ★★★★★ |
| デロンギ ディスティンタ・ペルラ | 8.5Lコンパクト、オーブン・グリル・保温の3機能 | トースト+オーブン料理のサブ機 | 「デザイン家電としてキッチンをおしゃれにしたい」 | ★★★★☆ |
| 象印 こんがり倶楽部 EQ-JA22 | 高火力スイッチヒーティング、サクふわトースト | トースト、揚げ物リベイク、ピザ | 「中食・惣菜をおいしく温め直したい」 | ★★★★☆ |
| タイガー コンベクションオーブントースター | 熱風コンベクション+断熱Wガラス、ワイド庫内 | ノンフライ調理、ピザ、グラタン | 「トースター兼ミニオーブンとしてガンガン使いたい」 | ★★★★★ |
| アイリスオーヤマ コンベクションオーブン | 熱風循環+スチーム機能(モデルによる)、15Lクラス | 4枚トースト+ノンフライ調理 | 「コスパ重視で多機能な1台を選びたい」 | ★★★★☆ |
| BRUNO crassy+ スチーム&ベイク トースター | スチーム/コンベクション/ノーマルの3モード、4枚焼き | トースト、お惣菜リベイク、おしゃれなオーブン料理 | 「デザインと機能性、どちらも大事にしたい」 | ★★★★★ |
各モデルの特徴とメリット・デメリット
パナソニック ビストロ オーブントースター
パナソニックの上位トースター「ビストロ NT-D700」シリーズは、上部1本の近赤外線ヒーターと上下2本の遠赤外線ヒーターを組み合わせた「遠近トリプルヒーター」と、食パンの厚みや冷凍/常温・庫内温度などを見ながら7,200通りのプログラムで制御する「インテリジェント制御」が特徴。厚切りや冷凍パンでも、外サク中ふんわりに焼き上げます。
メリット
- 冷凍厚切り食パンなど難しい条件でも、オートで失敗しにくい
- 120〜260℃の8段階温度設定+オーブン機能で、グラタンや焼き芋、スイーツまで作れる
- 15のオートメニューで、パン以外の調理もボタン一つで完結
デメリット
- 高級トースターの中でも価格は高め
- 本体サイズがやや大きく、キッチンのスペースに余裕が必要
こんな人におすすめ
「トーストも料理も、この1台で完結させたい」「冷凍パンをよく食べる」人向け。
アラジン グラファイト グリル&トースター
0.2秒で発熱する遠赤グラファイトヒーターで、一気に高温に到達するトースター。高温で表面をカリッと焼きつつ、中の水分を保つことで、外カリ中モチのトーストが焼けます。付属のグリルパンはふたを閉めると内部温度が330℃に達し、焼く・煮る・蒸す・炊く・スイーツまで幅広い料理が可能です。
メリット
- 遠赤グラファイトの超速立ち上がりで、忙しい朝でも短時間で焼き上げ
- 深型/浅型のグリルパンで、グリル・煮込み・炊飯・スイーツまで対応
- レトロなデザインで、キッチンの主役になる存在感
デメリット
- オーブン温度の細かい設定やオートメニューはビストロほど多くない
- 庫内高さはそこまで高くないため、背の高い料理には工夫が必要
こんな人におすすめ
「とにかくトーストのおいしさ最優先」「グリルパンでちょっとした料理も楽しみたい」人。
ツインバード 匠ブランジェ トースター
プロの職人の火入れを再現することを目指した、ツインバードの上位トースター。温度センサーとマイコン制御で、パンの種類に応じて火加減を自動でコントロールし、遠近2種類のヒーターで内部と表面をバランスよく加熱します。庫内照明で焼け具合を確認しやすいのも特徴です。
メリット
- 食パン・ロールパン・バゲットなど、パンごとに最適な焼き加減を自動調整
- ヒーター位置の工夫により、パンの中までふんわり、表面はパリッとした食感に
- スリムな本体で、置き場所の自由度が高い
デメリット
- オーブン料理よりもトースト向けで、万能感はやや控えめ
- モードの違いを理解して使いこなすまで、少し慣れが必要
こんな人におすすめ
「パン屋さんのような焼き上がりを目指したい」「パンの種類で焼き分けしたい」人。
シャープ ヘルシオ トースター(ヘルシオ グリエ)
ヘルシオ グリエは、100℃以上に加熱した水蒸気=過熱水蒸気を熱源として使うトースター。約40mLの水タンクから大量の水蒸気を発生させ、パンを水で包み込みながら加熱することで、表面をサクッと焼き、内部には水分を与えながら焼き上げます。
メリット
- パンの水分を逃しにくく、冷凍パンやフランスパンのリベイクにも強い
- お惣菜も油っぽさを抑えつつ、衣はサクっと温め直せる
- 過熱水蒸気調理で、一般的なトースターとは一線を画した食感
デメリット
- 水タンクへの注水が必要で、普通のトースターより一手間増える
- 予熱や加熱にやや時間がかかる場合がある
こんな人におすすめ
「パンやお惣菜の温め直しをとことん追求したい」「水分感のあるパンが好み」という人に。
デロンギ ディスティンタ・ペルラ オーブン&トースター
8.5Lのコンパクト庫内ながら、オーブン・グリル・保温の3つの調理機能を備えた、デロンギのデザイントースター。上下ヒーターと最大220℃の温度設定で、野菜や魚、ケーキなどもしっとり焼き上げることができます。ピザストーンやトレイなど付属品も充実。
メリット
- キッチンを選ばないおしゃれなデザイン
- トーストだけでなく、焼き菓子やグラタンなどオーブン料理にもしっかり対応
- コンパクトながら庫内は広く、4枚焼きモデルも選べる
デメリット
- 焼き色が付きにくいというユーザーレビューも一部あり、こんがり焼くには時間調整が必要との声も
- スチーム機能はないため、パンの水分を重視するなら他機種が有利
こんな人におすすめ
「デザイン家電として見た目も重視しつつ、オーブン料理も楽しみたい」人。
象印 こんがり倶楽部 EQ-JA22
象印のEQ-JA22は、上下に2本ずつ配置したヒーター(合計約1000W)で交互に加熱する「高火力スイッチヒーティング」を採用。揚げ物の表面と裏面を焦がさず、サクッとした揚げたて食感を再現します。トーストでは、焦げ目がつかない温度帯でサクッと層を作り、最後に高温で焼き色を付ける独自制御で「サクふわトースト」を実現。
メリット
- 中食のお惣菜やフライの温め直しに特に強い
- トーストは外サク中ふわのバランスを重視した焼き上がり
- 国産メーカーで使い方・サポート情報が豊富
デメリット
- コンベクションなどの熱風循環機能はない
- デザインは実用性重視で、「映え」を求める人には地味に感じる可能性
こんな人におすすめ
「スーパーの揚げ物や冷凍食品をおいしく温めたい」「パンも惣菜もそこそこ頻繁に使う」家庭向け。
タイガー コンベクションオーブントースター(やきたてシリーズ)
タイガーのコンベクションオーブントースター(KAT-A130系・KAV-A130系など)は、「やきたて」ブランドで培った熱効率設計を生かし、トースト約2分30秒で表面サクサク・中ふんわりのトーストを実現。熱風コンベクションと断熱Wガラス構造で熱を庫内に閉じ込め、焼きムラを抑えます。
メリット
- 熱風コンベクションでノンフライ調理やロースト料理も得意
- ワイド&ビッグ庫内でトースト4枚・約25cmピザも焼ける
- 焼き色5段階調整×常温/冷凍切替×枚数選択で、最大40通りの焼き加減設定
デメリット
- オーブンレンジほど多機能ではないため、レンジ機能が必要な人には別途レンジが必要
- コンベクションは通常のトースターより電力・稼働音がやや大きめ
こんな人におすすめ
「トースターをミニオーブン代わりに使いたい」「揚げ物もヘルシーに仕上げたい」人。
アイリスオーヤマ コンベクションオーブン
アイリスオーヤマのコンベクションオーブン(FVC-D15B系)は、15Lクラスの庫内にコンベクションファンと上下ヒーターを搭載し、熱風を対流させてムラなく調理するモデル。スチーム機能付きモデルでは、パンを焼く際にスチームを併用することで、しっとりした焼き上がりとトーストの香ばしさを両立します。
メリット
- 4枚トースト対応&大きなピザも焼ける広い庫内
- ノンフライ調理で唐揚げやフライをヘルシーに仕上げられる
- 価格帯は他の高級機より抑えめで、コスパが高い
デメリット
- 通常のトースターより調理時間が長めになることがある
- 温度管理や焼き時間の調整は、自分で慣れていく必要がある
こんな人におすすめ
「予算を抑えつつ、トーストもオーブン料理も楽しみたい」「はじめてコンベクションオーブンに挑戦したい」人。
BRUNO crassy+ スチーム&ベイク トースター
BRUNO crassy+ スチーム&ベイク トースターは、スチーム/コンベクション/ノーマルの3つの加熱モードを搭載した4枚焼きトースター。スチームモードでは5mLの水を入れて焼くだけで、外はカリッと、中はふっくら・もっちりしたトーストを再現。コンベクションモードでは肉や魚をふっくらジューシーに仕上げられます。
メリット
- 3モードでパン、惣菜、オーブン料理まで柔軟に対応
- 4枚トースト・ホールケーキ・ピザにも対応する広い庫内
- 落ち着いたカラーと丸みのあるデザインで、インテリア性が高い
デメリット
- スチーム用の給水など、通常のトースターより手順が多い
- 細かな温度設定はビストロほどではない
こんな人におすすめ
「パンもお惣菜も料理も、この1台で“映える食卓”にしたい」人。
まとめ:迷ったら「パン優先」か「料理優先」かで決める
最後に、国内高級トースターを選ぶときのシンプルな基準を整理します。
- パンのおいしさを最優先するなら
- 冷凍含めたトーストの失敗しにくさ → ビストロ
- サクもち食感&レトロデザイン → アラジン グラファイト
- 過熱水蒸気やスチーム重視 → ヘルシオ トースター、BRUNO スチーム&ベイク
- トースターを“ミニオーブン”として使うなら
- ノンフライ料理や大きなピザ・グラタン → タイガー コンベクションオーブントースター、アイリスオーヤマ コンベクションオーブン
- デザインも重視したい → デロンギ ディスティンタ・ペルラ、BRUNO スチーム&ベイク
- 中食・お惣菜の温め直しが多いなら
- 揚げ物などをサクッとリベイク → 象印 こんがり倶楽部 EQ-JA22、タイガー コンベクション
「毎日の一枚がちょっと楽しみになる一台」を選べれば、キッチン時間はぐっと心地よくなります。この記事が、あなたの暮らしにぴったりな高級トースター選びのヒントになればうれしいです。

